花
窓際に活けられた一輪の花が
無機質な壁のそばの優しい彩りが
「まだ私はあなたを忘れていませんよ」
と、でも言いたげに
美しい色でうなだれがちに自分を見ている
その花はけして枯れずに変えられて
季節が移ろい、窓の向こうが冬になっても
変わらず美しい色で自分を見ている
「まだ私はあなたを忘れていませんよ」
美しい色が言う
季節が移ろうとも変わらず
居心地のよいこの部屋に
清潔の匂いのするこの部屋に
PS
会社の窓に、なぜか花が活けられているところがありました
珍しくて、目をひいて、無機質な建物との対象的な感じが心に残ったので、少し発想を広げて詩にしました
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