自作自由詩 SeKKa-PoeTry

自作の自由詩かいてます

いつかそのときがくるまで、ずっと……

明日を思う

どんぐりを埋めるリスのように明日を思う

明日も生きられると信じてどんぐりを埋める

今はまだ残していくものが多すぎる

今はまだあまりにも覚悟が足りない


明日を思う

冬ごもりをする熊のように明日を思う

また目覚めると信じて寝床にもぐる

今はまだ準備が出来ていない

今はまだ使命を遂げていない


明日を思う

明日のことなど考えないまま明日を思う

いつか叶うと信じて未来を思う

今はまだ夢の半ばで幸せの半ばで

今はまだそのときでないと言い聞かせる

プレゼント

あなたの関心をひくために

美しいプレゼントを買った

形のないものを繋ぎ止めるため

形のあるものを買った

あなたとより深く近く

より親密でいられるように


あなたの関心をひくために

美しいプレゼントを買った

あなたは喜ぶかもしれない

喜ばないかもしれない

けれどあなたのための

プレゼントを買ったことが

すでに、嬉しくてたまらない


あなたの関心をひくために

美しいプレゼントを買った

あなたに渡すまでの時間が

とても待ち遠しくて愛おしい

あなたにプレゼントを渡せることが

とても幸せでとても誇らしい

太陽

暗闇に光が指す

小さな洞窟の中、

柔らかな光が差し込み

色のない世界を染める


太陽が昇る

色のない世界に太陽が昇る

太陽が昇れば

そこは知らない別世界


太陽が照らす別世界には

眩しいくらいの色が広がる

太陽が何かもわからずに

世界の美しさに歓喜し太陽をあがめる


あがめ、たたえ、

また明日も太陽が昇るようにと祈る

世界から色が消えないよう

美しさが消えないようにと祈る


祈りはどこへと届くのだろう

いつまで太陽は昇るのだろう

明日はいつまで来るのだろう

わからないままに今日も太陽が昇る