自作自由詩 SeKKa-PoeTry

自作の自由詩かいてます

僕と君

退屈そうな君がいる

僕は君を笑わせようと

いろんなことをしてみるけれど

君は頬杖ついて無関心


君が笑うのはスマホに向かって

その無機質な道具の一体何に

そんなに関心を持っていられるの?


僕は君の気をひこうと

あらゆる手を尽くしてみるけど

君はやっぱり無関心


クールで理知的な大人びた目で

沈黙という武器を使い

僕を軽んじ僕を傷つけ僕をひきつける


誰にもなびかないからこそ

僕は安心して君を見つめる

そして君の目線を奪う努力をする


僕を見て……

君が僕を気に入り、声をかけ、友達になる

甘美な空想が、とめどなく始まる……

あなたのカケラ

あなたのカケラがここにいる

慌ててはねのけた布団

脱ぎ捨てたスリッパのかたち

ずれたマット

開けっ放しの扉から見える世界で

少し前のあなたに想いを巡らせる


あなたはいないけど……

あなたのカケラはここにいる

走り書きで残されたメモ用紙

水を飲んだコップ

少し開いた引き出し

放り出されたボールペン


ありがとう、また連絡するね

愛してる、愛をこめて……

最後は必ずサインのようなXが三つ

キス、キス、キス

彼が教えてくれたキスマーク

キザな人のようだけど

彼はただ異国の本に育てられただけ


あなたのカケラがここにいる

あなたのカケラを見つめてる

あなたのカケラを残しておきたい

けれど……

私が目覚めたそのときに

あなたのカケラを閉じ込めた

小さな世界は崩れたの

この部屋の持ち主はわたし

女王陛下の名のもとに

あなたのカケラは逃げ出した!

あなたのもとに逃げ出した!

つながり

あなたとのつながりを絶たれたら

私は生きていけないでしょう

あなたがそこにいるからこそ

世界は私に微笑んで

世界は私を受け入れる

つながりを絶たれてしまったら

世界は私に背中を向けて

私はすっかり世界から消える


私がつながりを絶ったなら

あなたも生きていけないかしら?

私がここにいるからこその

あなたの存在、あなたの価値

輪廻は巡っても切れない糸が

私たちを結んでいるかしら?

もしそうなら……

互いのために互いがあるのね


切れない糸が廻っているの?

私の周りを、あなたの周りを……

糸はもつれて絡まって

私たちはいずれ身動きが取れず

仕方なしに惹かれあうのかしら?

避けるためには糸を切るしかない!

でも、つながりを絶たれたら

私たちは生きていけないでしょう

だから……

ねぇ、あえて互いを結びましょう