メモリ
幸せそうな君がいる
あれは一体彼氏なの?
走り出した電車から手を振って
即座に取り出すスマートフォンに
君はどんな言葉を託すのだろう?
見送りに来て一人で帰る男の子
彼の沈んだ感情を、彼の不安を少しでも
君は和らげ、笑わせる
そして……
君も笑顔で電車を降りる
片手に持ったスマートフォンに
君の幸せの全てがあるんだ
君はさっき、彼氏と別れたけれど
君を見送り手を振った優しい彼はそこにいる
君はまだ、眠りにつくまで彼のものだ
それから朝が来て……
君はまた彼のものになり
彼はまた君のものになる
スマホのメモリが愛情のメモリ
君はとんでもなく幸せに眠り
とんでもなく幸せに目覚める
君が彼を好きでいる限り
彼が君を大切にする限り……
PS
電車での一場面から想像して書いてみたものです
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