自作自由詩 SeKKa-PoeTry

自作の自由詩かいてます

ただひたすらに破滅へ向かう王がいた

彼は死にたいわけではない

ただひたすらに試しているのだ

民の忠誠がいかほどのものなのか


彼はひたすらに不安なのだ

生まれながらにある地位が

父の祖父の偉大さが

彼のものでない威厳が


愛を試しているのだ

愛が壊れるそのときまで

ただひたすらに愛を欲し

民がどこまで許してくれるのか


彼は死にたいわけではない

彼のために民が死んでくれることが

彼にとっての忠誠の証


彼のために民が殺めてくれることが

彼にとっての忠誠の証


それがどれほど愛しいものであっても

どれほど大切なものであっても

彼のために、彼のために……