自作自由詩 SeKKa-PoeTry

自作の自由詩かいてます

都会

あの頃一番都会だった町は

歳とともに段々都会ではなくなって

そのうちいわゆる田舎を離れて

私はいわゆる上京をした


誰もが認める都会で

時折誰かが、寂しくはないかと尋ねる

寂しいとはどういう感情なのだろう?

どこにあっても私は私なのに……


イントネーションの違いが

如実によそものだとわからせる

どうしてここへ来たの?

そしてお決まりのその言葉


幼い頃に憧れた魔女のように

自分の住みたい街を探して来たのだと

そんなことを言えばどうなるのだろう?

都会に住んでみたくてと答えながら考える


人も街も空気もお気に入りのチェーン店も

ほとんど変わらずここにあって

毎日は変わらないように過ぎていく

画一化された町並みに郷愁など起こらない


煩わしいニュースはシャットアウトして

都会の気楽さに染まりましょう

誰にも関心の薄い世界のほうが

きっとどこより暮らしやすい