自作自由詩 SeKKa-PoeTry

自作の自由詩かいてます

日記

その昔、私を癒やしてくれたのは白樺の絵

ピアノの置いてあった部屋にかけられていた

北海道かどこかの白樺の絵

眠れない夜に、一人静かに佇んで、

幼いながらに心を静めていた


その昔、私を癒やしてくれたのは汽車の絵

帰り道の廃業したクリニック

その窓から見えたトンネルを出る汽車の絵

あるいは行きつけの歯医者にあった

大きな樹の絵や、学校の来客入口の壁画

今はもうない学校にあった美しい桜のレリーフ


その昔、私を癒やしてくれたのは、

モネの睡蓮、ヒロヤマガタのパリの風景

騒がしい学校の教室へ向かう階段の踊り場

美術室や音楽室などがある別棟の三階

多感な時期に少しでも

安らぎが欲しかったのかもしれない


私を癒やしてくれたのは、たくさんの絵

社会に出てからも、色んな絵を見た

演劇や映画もよく見たけれど、

絵も好きで美術館にいったら図録を買った

一人暮らしを始めた時は複製画を買って、

帰ると目につくところに絵を飾った


そのうち、いくつか引っ越しをした

その中で絵の飾られた物件があった

それは、きれいな花の絵だったから、

玄関に飾る花の絵を買おうかと考えた

懐かしいモネの睡蓮でも良い

絵は私のことを癒やしてくれる